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ノルウェー発の新作ホラー映画!Netflixオリジナル作品「殺人ホテル」を見た感想!

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先日より配信開始したノルウェー発の衝撃作「殺人ホテル」を早速鑑賞。新作のNetfliオリジナル作品です。邦題からして、ドストレートに、ホラーや怖い印象を与える本作。

 

ちなみに、原題は、「kadaver」。ドイツ語で、死体という意味らしい…。原題からも「ひええええ~~」という感じの作品ですね…。

 

根っからの怖い物嫌いの私ですが、ノルウェー発ということで、勇気を振り絞って見ることに…。(夜見ると、寝れなくなりそうだったので、真っ昼間に鑑賞)

 

題名から受ける印象からは裏腹に、怖い&グロイ描写の連続というワケではなく、どうなるか全く想像できないストーリーと怖さの連続で、ドキドキが止まらないという感じでした。私でも、見進めることができました。(もちろん、一部描写は非常にグロく不快です。)

 

でも、ストーリー自体が、奇妙でグロイので、後からじわじわとくる怖さに、ゾッとする作品でした。見終わった後、暫くしてから、食欲失せました…。

 

本作は、核災害によってもたらされた絶望の世界で生き抜く家族が、とあるホテルで行われる食事付きディナーショーに参加するというストーリーで構成されているのですが、現代社会へとメッセージを痛烈に突きつけるような作品で、いかにも北欧発の作品だな~という印象を受けました。

 

ホラーとか怖い系色々ありますが、結局生きている人間が一番怖いということでしょう…。

 

日本国内のユーザーで集計される本日付け(10/25)のNetflix内の映画ランキング5位らしい本作。新作好きで、怖いもの好きの皆さん~~!集まれ~~!

 

 

【目次】

 

 

作品紹介

 

「殺人ホテル」(原題:kadaver)

Netflixオリジナル作品

配信:2020年

時間:1時間26分

音声:ノルウェー語(英語、ポルトガル語)

字幕:日本語(ノルウェー語、ポルトガル語、英語、韓国語)

 

 

 

あらすじ

 


Cadaver | Official Trailer | Netflix

事故かそれとも戦争か?原因不明の核の脅威によって迎えた終末の世界。食料が底をつき、人生に希望を見いだせないとある家族は、奇妙なホテルで開催される食事付きのディナーショーに行くことになった。久しぶりにありつく豪勢な食事に喜ぶ家族。しかし、この食事の後に開催される恐怖のショーが始まると、事態は急変…。観客が一人一人姿を消していく…。

 

 

登場人物

 

レオノーラ

元女優。アリスの母親。核の被害により、混沌とした世界の中を生きるアリスに楽しみを…と、ホテルで行われるディナーショーへの参加を決意。愛称は、レオ。Gitte Wittが演じます。

 

 

マティアス

ホテルの支配人。食事付きのディナーショーを主催する謎の男。

 

マティアスを演じるのは、Thorbjørn Harr。彼は、ノルウェーで起こった連続テロ事件を描いたNetflixオリジナル作品「7月22日」にも出演しています。

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調べていると、アナ雪のノルウェー語版キャストで、クリストフ役の声優をしているのも、Thorbjørn Harrみたいですね~!演技だけでなく、歌もお上手のようです。

 

 

ヤコブ

レオの夫。食事付きのディナーショーを怪しむも、レオに説得されて、参加することに。

 

ヤコブを演じるのは、Thomas Gullestad。「ザ・ハント ナチスに狙われた男」にも出演していますね。

 

 

 

感想

 

ホテルでのディナーショーは、まるで現代社会の縮図?

 

本作が、怖くて過激な描写が連続で映し出されて恐怖を感じるホラー作品ではなく、見た後からじわじわと怖さを感じる作品になっているのは、本作で描かれているテーマやメッセージ性にあると思いました。

 

ホテルで行われているディナーショーは、ある意味で、現代社会の構造を描いたようなそんな印象を受けました。

 

この作品では、核災害によってもたらされた世界で、かろうじて生き残った貧しい家族が描かれています。作品の中では、何故、核の脅威がもたらされたのか明確には、分かっていません。しかし、どんな理由にせよ、結局それは、人間が引き起こしたもの。人間が起こした終焉の世界で生きる弱者を搾取するのも人間であるし、直接的に関わっていなくても、社会の歯車の一員として、間接的に搾取に関わっている可能性がある…。

 

本作で描かれている舞台は、物語のあくまで仮定の世界ではあるけれど、見終わった後に、嫌に残る怖さというのは、本作で描かれているテーマやメッセージが、現代社会に通じるものがあるからだと感じました。

 

それにしても、現代社会の問題を架空の終末の世界で描くというのは、北欧発の作品では、非常に多いですね。

 

例えば、環境破壊と放射線汚染で住めなくなった地球を脱出して、火星を目指す宇宙船内で起こった悲劇を描いたスウェーデンのSF映画「ANIARA」や、

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現代の環境問題に、北欧神話の神トールが果敢に挑むノルウェー発のNetflixオリジナル作品「ラグナロク」や、

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人間がもたらした致死のウイルスによって、絶滅状態に陥った北欧で生きのびる姉弟を描いたNetflixオリジナル作品「ザ・レイン」などが、挙げられます。

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面白いけど、ずっしりと心に響く作品ばかりです。

 

 

 

客席がない演劇という演出が面白い!しかし…

 

この映画の面白いところは、その演出方法だと思います。というのも、このディナーショーは、客席が無く、ホテル中を移動する演者を観客は好きなように追いかけることが出来る一風変わったショーなんです。

 

同じ空間で、みんなで同じショーを観るわけではなく、観客各々が追っていく演者の演技を観るため、全員がバラバラの演技を観ることになります。観客は、仮面を渡されて、演者と区別されるといるという演出もあり、ユニークです。

 

テレビ越しの私たちもレオたちと一緒にショーを観ているかのような気分になり、ハラハラドキドキしてしまう演出になっています。

 

ただ、ブロードウェイ好きの私からすると、このショーのコンセプトが、「Sleep No More」というニューヨークのオフ・ブロードウェイミュージカルで行われている劇に、そっくりすぎて、心から楽しめなかった部分があります。

 

以前、ニューヨークを訪れた際に、「Sleep No More」を観劇しました。「Sleep No More」も、客席がなく、観客が演者を追いかけるスタイルの演劇なんです。実は、「Sleep No more」でも、観客と演者を見分けるために、観客は、仮面をつけてひたすら演者を追いかけるんですよね…。しかも、廃墟となったホテルで開催される…っていう設定も「Sleep No More」には、あります。2011年から長年好評のオフ・ブロードウェイ作品です。 詳細は、以下のインタビュー動画でも語られています。


Beyond Broadway: The Sexy Off-Broadway Phenomenon "Sleep No More"

 

「Sleep No More」は、シェークスピアの「マクベス」とヒッチコックの映画「レベッカ」の2つのお話がベースに、お話が展開されるのですが、「殺人ホテル」でも何故かシェークスピアの「マクベス」を漂わせるシーンがいくつもあって…。恐らく、「マクベス」の悲劇的側面をアレンジして本作でも描きたかったのだろうとは思うのですが、「Sleep No More」の世界観に、正直そっくりすぎたので、ちょっとモヤモヤしながら見ていました。(「Sleep No More」の大ファンなので、グチグチと話してごめんなさい…。ファンとして、ここは、どうしても譲れなかったので…)

 

ただ、世界観や物語の重要なコンセプトは、類似するところがあったにせよ、ストーリー自体は、「殺人ホテル」流の面白さがありました。

 

シェークスピア作品の中では、「マクベス」って馴染みが少ない作品かもしれません。難しい一面もありますが、意外に面白いですよ。

 

 

 

オフ・ブロードウェイ作品といえば、映画化された「ラストファイブイヤーズ」も面白いので、おすすめです。

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まとめ

 

邦題の生々しいタイトルから想像していた感じのホラー映画ではなかったけど、また違った形のホラー映画だったように感じます。あとからじわじわと襲ってくる恐怖に、少し驚いています…。それだけメッセージ性が強かったのだろうと思います。北欧流の衝撃ホラー映画、怖いもの好きの皆さんもいかがでしょうか。

 

ノルウェー版「世にも奇妙な物語」的なNetflixオリジナル作品もおすすめ。

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他にもまだまだ面白い北欧作品ありますよ~~!!

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