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自身の感情を制御することが求められる「感情労働」について書かれた「はい。作り笑顔ですが、これでも精一杯仕事しています。」を読んでみた感想

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 ちょうどブログを始めたばかりのころぐらいの「週刊はてなブログ」さんの投稿で、「感情労働」に関する書籍の紹介記事がありました。

 

blog.hatenablog.com

 

そもそもブログを始めたきっかけとなったのは、会社を退職したことに始まります。私が勤めていた会社は、隠れブラック企業でした。表面上は、一見良さそうに見える会社でしたが、いざ勤務してみると超激務だし、名ばかりの働き方改革を推し進める古い考えを持った厄介な上司しかいない風通りの悪い会社でした。特に、新入社員に求めることが古めかしすぎて、ドラマ化できそうなレベル。

 

そんなモンスター会社にまんまと就職してしまい、社内でも残業が多いチームに回されてしまった新入社員が私でした。数年間、頑張って勤務してみたものの、自分の心を押し殺して働いているうちに、自身の体調がうつ病の一歩手前ぐらいまで来ていると実感したため、適当な理由をつけて、逃げるようにして退社したのです。

 

精神すり減らしながら働いていた当時の私を表す言葉が、自分ではよくわからなかったのですが、「週刊はてなブログ」さんの記事で紹介されている「感情労働」という言葉を聞いて、自分は当時「感情労働」をしていたのだなと感じ、非常に共感できました。

 

当時、この記事では、「感情労働」に関する書籍「はい。作り笑顔ですが、これでも精一杯仕事しています。」(日野瑛太郎さん著)という本を送るというプレゼント企画を実施していました。ブックマークをするだけで応募が完了する簡単さと目新しさから、私もこちらの企画に応募させていただきました。しばらくすると、当選のご連絡をもらい、はてなブログさんより本を送って頂いたというわけです。

はてなブログのご担当者様、当選確認から発送までご丁寧にありがとうございました!

せっかく頂戴したので、今回は「はい。作り笑顔ですが、これでも精一杯仕事しています。」について、紹介します。

 

 

ブラック企業から離れた今、改めて「はい。作り笑顔ですが、これでも精一杯仕事しています。」を読むと、冷静に共感できる部分が多く、日本の働き方についてモヤモヤと感じていたことや問題点を著者の日野さんが言葉にして代弁してくださっているなと感じました。働き方のモヤモヤや問題点について同じような感覚を持っている人がいるんだ…とわかるだけでも非常に明るい気分になりました。

 

また、感情を押し殺して働いていた当時の私が、この本を読んでいれば、きっと少し勇気をもらえたのではないのかなと思います。自身の会社の働く環境がおかしいとは思っていたけど、その限られた社会空間にいる限り、その悩みを共感してくれる同期、先輩、上司はいませんでした。違和感を抱えながら働き続けることが、非常にストレスになっていました。しかし、当時の私は働くことに必死すぎて、一歩外の世界に目を向けることが出来なかったのです。当時もし、この本に出会っていれば、心の支えになったはずです。

 

この本は、こんな人に読んでほしい!

・感情労働について知りたい人

・感情労働で悩んでいる人

・感情労働に限らず、働き方についてモヤモヤしている人 

・働き方改革について興味がある人

 

 

【目次】

 

 

 

本についての詳細

 

 

 

「はい。作り笑顔ですが、これでも精一杯仕事しています。」

著者:日野瑛太郎さん

発行:株式会社KADOKAWA

初版:2020年4月30日

 

著者の日野瑛太郎さんですが、はてなブログにて日本の働き方に関する記事を投稿されていらっしゃる大先輩ブロガーさんです。

dennou-kurage.hatenablog.com

 

はてなブログと出版元のKADOKAWAさんがタックを組んで、「ブログ書籍化プロジェクト」が発足しています。このプロジェクト内で何冊か本が出版されているようで、「はい。作り笑顔ですが、これでも精一杯仕事しています。」もそのうちの1冊になります。他にもさまざまなタイプの本が出ていますね!

好きなものを「推す」だけ。共感される文章術

好きなものを「推す」だけ。共感される文章術

  • 作者:Jini
  • 発売日: 2020/05/01
  • メディア: Kindle版
 
女社会の歩き方

女社会の歩き方

  • 作者:ぼのこ
  • 発売日: 2020/04/23
  • メディア: Kindle版
 

 

 

 

共感したポイント

 

【ポイント①】感情労働とは何か?

 

第一章を中心に、感情労働とは何かわかりやすい言葉や例を用いて説明されています。簡単に要約すると、感情労働とは、人間の感情を使って労働することを指します。特に、接客業全般、営業職、介護士などが、感情労働の業種に当てはまるようです。自分の感情を制御することが求められる労働形態で、レベルの高い接客が当たり前のように求められる日本社会においては、感情労働が蔓延しています。

 

本を読むまで、感情労働というワードは聞いたことがなかったのですが、非常に共感できるワードだと思いました。過度な作り笑顔をしてでも、愛想よく仕事に取り組まなければ、質の悪いサービスに思われるような傾向にあると思います。さらに、お客が神様みたいな風潮に甘んじて暴走しがちな厄介なお客さんもいたり、そこまでいかなくても、一般的にお客さんからお店側に求められるサービスの質というのは、異常なほど高いような気がします。安くて、いいサービスを受けられたお客側はそれでいいのかもしれませんが、その裏では、自身の感情を押し殺して接客をしてくれた店員さんがいたかもしれません。

 

日野さんの本で面白いなと思ったのは、この感情労働は、いわゆる感情労働が発生しやすい職種に限らず、どんな人にも起こりえる現象であるということを明言してくれていることです。私自身、会社員時代は、どちらかと言えば接客業でない職種で勤務していて、一見感情労働とは無縁の業種のように思えます。しかし、この本の感情労働に関して、非常に共感ができたのは、私の職場でも感情労働が蔓延していたからだと思いました。(私の場合、お客様に対して自分の感情を押し殺して働くというより、やばい上司や先輩たちに対して自分の感情や考えを押し殺して働かなければならない職場でした。)恐らく、多くの人が共感できる部分があるのではないかなと感じます。

 

 

 

【ポイント②】仕事とやりがいに関するモヤモヤ

 

仕事とやりがいって、セットでよく耳にします。新卒の就職活動時代には、嫌になるほど聞きました。でも、すごく違和感のある言葉で、好きになれませんでした。好きなことや生活するために仕事をすればいいと思っていたため、私は、仕事を淡々とこなし、仕事とプライベートは分けられると自信があったのです。前職では、もちろん、やりがいは見いだせませんでしたが、淡々と仕事こなすこともできませんでした。働けば働くほど、上司の価値観や会社の雰囲気に違和感を覚え、モヤモヤばかりがたまっていってしまったのです。特に、会社が新入社員に求めることに違和感がありすぎたのですが、嫌でも毎日しなければなりませんでした。有給がかなり消化できると聞いて入社したのに、私の部署は全然有給使えませんでした。自由に休むこともままならない状態も、余計モヤモヤがたまる原因でした。軽く就職詐欺にあった気分になった時もあります。結局、私は好きなことや生活のために割り切って、淡々と仕事をすることができなかったのです。

 

「はい。作り笑顔ですが、これでも精一杯仕事しています。」内で、日野さんは、仕事とやりがいについてもコメントされていらっしゃるのですが、これも共感の嵐でした。また、感情労働に適応できる人、できない人についても言及されているのですが、これがわかりやすかった。これを読んでいると、完全に私は感情労働ができない人の分類でした(笑)自分に当てはまる項目が多すぎて、少し冷静にみると面白い部分もありました。

 

 

 

【ポイント③】その場の空気を察しなければならない社会風土

 

日本では、さまざまなシーンで空気を読んで、物事を察して動かなければならないケースが多いと思います。特に、お仕事中はその頻度が増加するように感じます。その件についても、日野さんは言及されています。その中でも、特に共感したのが、『オフィスで実務能力よりも重要視される「先回り」』や『同調圧力が生む「空気を読む」という「感情労働」』についての内容です。

 

特に若い社員に対して、闇雲に物事を察する能力を求める傾向にあると思います。私もこの風潮に悩みました。この場合は○○しなければならないとか、新入社員は○○しなければならないとか…目に見えない社内ルールが存在していて、私には難しすぎました。そんな社内ルールを理解するのに時間を費やすのであれば、もっと実務能力を上げることに時間を費やしたかったな…と思います。

 

一度、元上司に新入社員が強要されていることで、無駄な作業やおかしいと感じている点を異議申し立てたことがあるのですが、ちゃんと聞いてもらえませんでした。その場の雰囲気が凍ったのを今でも覚えています。新入社員なのに生意気と思われたかもしれないし、それこそ空気読めてない人に思われたかもしれませんね。「言いたいことはなんでも言って」というくせに、自分の意見内に収まりきらない意見は徹底的に排除していた元上司。上司からのいいねをもらうために、私たちは空気を読まなければなりませんでした。

 

 

 

【ポイント④】感情労働に殺されないための8か条

 

日野さんは、感情労働に殺されないための8か条を提言されています。この8か条では、現代の価値観に合った非常に当たり前で適確なアドバイスが書かれています。しかし、日野さんのような適確なアドバイスをくれる人は、現実世界にあまりいないような気がします。もし、現在も感情労働で悩んでいる人がいらっしゃるのであれば、「はい。作り笑顔ですが、これでも精一杯仕事しています。」の第4章だけでも読んでみてください。自分が感じているモヤモヤって、やっぱり正しい感性なんだと思えるようになると思います。それだけでも、少し勇気がもらえるのではないでしょうか。

 

 

 

まとめ

 

働き方改革っていう言葉だけが流行って、本質的な働き方改革がなされていないのが、日本社会の現実なのかなと個人的には、思っていました。その背景に、日野さんが紹介されている「感情労働」という存在がないがしろにされているのかなと思うと、少し納得できる部分があると感じました。

日野さんのように、働き方の価値観をアップデートできている人が会社のトップや上司になれば、働く人の負担激減するんだろうな…。みんなが働きやすい社会が早く来てほしいし、そのためにも、前職で感じたモヤモヤや経験を私は忘れないようにしていたい。

 

 

 

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なつめ