わたしとあなたのホームシアター

北欧好きが自宅で映画を満喫する

あぶみあさき著「北欧の幸せな社会のつくり方 10代からの政治と選挙」を読んで、北欧の民主主義について学ぶ!

f:id:NatsuminScandinavia:20200603224511p:plain


北欧諸国というと世界幸福度ランキングで、毎年上位にランクインすることで有名だ。ランキングの上位に名を連ね続けられるには、何か理由があるに違いない。私が個人的にその理由として思うのは、平等社会、質の高い教育、労働環境、美しい自然、腐敗の少ない政治というところだ。

幸福度ランキングで、北欧諸国が常に上位ってすごい!!

 

このコロナ騒動の中、北欧諸国のコロナ政策について取り上げるニュースなどをよく目にした。その中でも、コロナ政策がうまくいっているのは、女性が首相の国だといったような趣旨の報道が目立ったような気がする。北欧諸国は、現在ノルウェー、フィンランド、デンマーク、アイスランドの首相が女性。スウェーデンだけが男性の首相と、確かに女性の首相が多い。

北欧諸国のコロナ対策は、本当に早かったと思う。そのスピード感に驚いた。3月初旬に国内での感染者が確認されてから、一瞬で国境を封鎖して、ロックダウンに近い状態を早々に実現。国民への生活の補償も早かった。多くの感染者は出たものの、死者数は、他の欧州の国々に比べると圧倒的に抑えることができた。ちなみに、スウェーデンは、北欧諸国で唯一、厳しいコロナ対策を行っていないことで、話題になった。感染者数と死者数がずば抜けて多く、スウェーデンの対策に関しては、賛否両論がある。

 

6月15日から、ノルウェーとデンマークの往来は、隔離なしに行えるように国境を開き始めるという。徐々に、人の往来に対する規制を緩和し始める方向に、北欧諸国も動き出している。

 

北欧諸国(スウェーデンを除く)は、コロナに対して、スピード感を持って対応し、その政策が評価されるものであると思う。

 

しかし、これらの結果は、女性が首相だったから成しえたというわけでは、もちろんない。ただ、年齢や性別にとらわれず、能力のある政治家を首相として選ぶということが、きちんと北欧社会では日ごろから行われていた結果である。このことが、一連のコロナ騒動で明らかになったのではないかなと感じる。北欧諸国においては、能力がある政治家がたまたま女性で、その人が首相になったというだけなのだ。コロナ政策で話題になった台湾の総統やIT大臣に関しても、似たような事例だと思う。国民一人一人が、積極的に政治に関わり、その都度、能力のある政治家たちを選んでいった結果、政治家と国民が、自分たちの社会をいい方向に導いていくというのは、民主主義が良い状態でその役割を果たしているということを意味すると感じる。

 

そんな北欧の政治についてわかりやすく解説してくれている本「北欧の幸せな社会のつくり方 10代からの政治と選挙」(あぶみ あさき著)が、先日発売になったので、購入した。ノルウェー在住のジャーナリストの鐙さんは、Yahoo!ニュースなどでも北欧社会のニュースについて、詳しく日本語で紹介してくれている方。私は、北欧について知るために鐙さんの記事を片っ端から読み続けている一読者でもあります。

特に、北欧の政治についてお詳しい鐙さんが、北欧諸国における政治について非常にわかりやすく解説してくれているので、北欧社会、政治について知識がなくても、問題なく読み進めてもらえる内容になっていました。記者として撮りためた写真も多く掲載されているため、非常に見やすいというものおすすめのポイントでした。

 

ア〇ノマスクや給付金など、日本でもコロナ対策がありますが、その対応スピードの遅さにがっかりした方も多いはず。

ちなみに私の家には、マスクすら届いていません。

それに加えて、このコロナのどさくさに紛れて、日本社会を大きく揺るがすような法案を可決しようとする政府があったり、例のマスクに使われた税金の行方が不透明のままだったり…。「あれ?日本の政治って大丈夫かな…。」ということに気が付いてしまった人も多いと思います。こんな状態だからこそ、もっと政治について考えてみるときだと感じます。北欧モデルの政治を全てマネすることは、もちろんできないけど、そこから学べることも多いはず。多くの人に手に取ってもらいたい1冊です。

 

「北欧の幸せな社会のつくり方 10代からの政治と選挙」について紹介します!

 

【目次】

 

 

 

本の紹介

 

基本情報

 

「北欧の幸せな社会のつくり方 10代からの政治と選挙」

 

著者:あぶみ あさき

発行:2020年5月1日初版

発行所:かもがわ出版

 

 

 

著者について

 

あぶみ あさき(鐙 麻樹)さん

ノルウェー在住のジャーナリスト、写真家。ノルウェー国際報道協会理事会役員。上智大学フランス語学科卒、オスロ大学大学院メディア学修士課程(副専攻ジェンダー平等学)。Yahoo!ニュース個人、朝日新聞GLOBE+、地球の歩き方オスロ特派員ブログなどで、活躍中。

 

 

 

「北欧の幸せな社会のつくり方 10代からの政治と選挙」を読んで感じたこと

 

【本からの学び①】北欧諸国における選挙運動が面白い!

f:id:NatsuminScandinavia:20200603225020j:plain

第一章では、北欧諸国における選挙運動の様子を、国別に紹介されている。簡単に要約すると、北欧諸国における選挙運動では、選挙期間中、街中に、それぞれの政党の選挙スタンドが用意されて、市民は気軽に政党の党員や政治家から、直接政治について話が聞けるということが一般的という。政党スタンドには、コーヒーやお菓子などが用意されていて、誰でも立ち寄ることができる。

子供からお年寄りまで誰でも気軽に立ち寄れるんだって!

日本では、選挙カーが、大きな音で走りまわったり、駅前で候補者が演説するといった方法が一般的だが、北欧の選挙運動は、日本のスタイルと全く違う。改めて、他国と日本の選挙の様子を比較すると、日本の選挙カーは、候補者の名前を読み上げるだけで、実際にその人が何を具体的に公約に掲げているかわかりにくいし、演説も非常に一方的な会話に終わりがちなことに気が付いた。

「北欧の幸せな社会のつくり方 10代からの政治と選挙」で掲載されている写真からは、北欧諸国の人々は、選挙運動を楽しみながら、どの政党に投票するか選んでいるように感じた。その主体性を見ていると、私たちは自身の投票行動を反省せざるを得ないなと思った。北欧諸国内でも、選挙運動の方法に若干の差があることも紹介されている。その違いを比べるのも興味深いトピックでした。

 

 

【本からの学び②】若者が政治にかかわるのが当たり前ということ

f:id:NatsuminScandinavia:20200603225046j:plain

第2章、3章では、北欧では、いかに若者が政治に関わっているかということが紹介されています。選挙権を持っていない幼い頃から、政治が身近に存在する北欧諸国では、学校で民主主義について学ぶことは当たり前。高校生になれば、本物の投票の練習を兼ねた模擬選挙が行われる。各政党には、青年部という若者で構成された部門が存在し、そこに所属する若者も多いという。北欧では、選挙権を持てるまでに、自身の力で、社会について考え、何が必要か考える能力を養う準備が徹底されています。

 

一方、日本では、全くと言っていいほど、政治に関する教育がないですよね。そもそも、政治について語ることがタブーな雰囲気もあります。しかし、何も教育も受けてない状態で、「じゃ、あなたは18歳になったから選挙権をあげます!だから選挙に行ってくださいね~」って、選挙権を渡すだけ渡す日本の現状は、無責任だと感じました。

 

そういえば、私も選挙に行ける年代になったとき、いきなり選挙に行くとなっても戸惑った記憶があります。何しろ、政治について何も知らなかったのですから。教えてくれる大人もいませんでした。

私も、学生の時は、大切なことはわかっていたけど、政治について深く興味が持てず、社会人になって社会に出てから、政治の重要性を深く認識した人間です。

幼い頃から、民主主義はどういうことか、政治とは何か、政治家を選ぶ大切さなどを、もっと身近に感じられていれば、学生のとき、もう少し違った目線で社会を見つめることが出来たのではないかなと本を読んで感じました。北欧諸国における、政治と若者の考え方から学ぶことが多いと感じたチャプターでした。

 

 

 

まとめ

 

「北欧の幸せな社会のつくり方 10代からの政治と選挙」を読んで、一番感じたのは、北欧諸国と比較して、日本では、まだまだ政治が身近な存在ではないということ。また身近でないが故に、国民の多くが、政治に無関心な状態であるということだ。とはいえ、一連のコロナ危機で、次の選挙はいかないと…と感じる人も増えたと思うが、実際どのように政治とかかわるべきか、その具合がわからない人も多いのではないだろうか。「北欧の幸せな社会のつくり方 10代からの政治と選挙」の中で紹介されている北欧諸国の政治との向き合い方から、私たちが参考にできることが、たくさんあったと思う。

 

北欧の幸せな社会のつくり方

北欧の幸せな社会のつくり方

  • 作者:あぶみ あさき
  • 発売日: 2020/04/27
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

政治を生かすも殺すも、それは国民の選択によるということ。そして、それが民主主義であるということを私たちは胸に刻み込まなければならないだろう。

 

おすすめの関連記事↓↓

www.natsuminscandinavia.com

www.natsuminscandinavia.com

www.natsuminscandinavia.com

 

 

なつめ